今シーズンのサマーリネンシャツに使っているのは、岐阜の問屋から仕入れた60番手のリネンです。リネンには番手という指標があり、数字が大きいほど糸が細く、生地が薄くなります。60番手は夏のシャツに使うには少し贅沢な選択ですが、着たときの違いははっきりしています。
リネンの番手とは何か ¶
番手とは、糸の太さを表す単位です。1番手は1グラムの繊維を1メートルの糸にしたもの。60番手は同じ繊維を60メートルの糸にしたものです。数字が大きいほど糸は細く、生地は軽くなります。一般的な夏のリネンシャツに使われるのは30〜40番手が多く、60番手は透け感があり、肌に触れたときの感触が明らかに異なります。
岐阜の問屋を選ぶ理由 ¶
岐阜は国内でも有数の繊維産地で、問屋の数が多く、少量からでも取引できる業者が残っています。Velvet Dusk Valleyのような小さなブランドが、1シーズンに必要な量(30着分、約50メートル)だけ仕入れるには、大手の商社ではなく地域の問屋との関係が必要です。今の問屋とは2020年から取引しており、シーズンごとに生地の候補を見せてもらいながら選んでいます。
夏の夕方に着ることを想定した設計 ¶
今シーズンのシャツは、丈を少し長めに設定しています。夕方に外を歩くとき、風が入るように裾はあまり絞っていません。袖口のステッチは手作業で仕上げており、折り返したときに内側のステッチが見えるようにしています。これは着る人が気づくかどうかわからない細部ですが、つくる側としては外せない部分です。
洗濯と経年変化について ¶
60番手リネンは洗濯を繰り返すと少しずつ柔らかくなります。最初の数回は手洗いを推奨していますが、その後は洗濯機の弱水流でも問題ありません。乾燥機は使わないでください。シワは気にしなくていいと思っています。リネンのシワは着用の証拠であり、60番手の場合は特に、着込むほど表情が出てきます。
岐阜のリネンを使ったサマーリネンシャツは、6月27日のサマードロップで発売します。今シーズンは各色30点のみです。